【車いすテニス小田凱人に学ぶ】「ビッグマウス」の裏にある本物の強さ。弱気な自分をねじ伏せる『メンタルコントロール術』とは?【NHKアカデミア】

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「でっかいこと言って、でっかいことをする。それが俺の美学」

誰もがあこがれる各界のトップランナーたちが講師となり、“今こそ共有したい”をテーマに語りつくす講座番組「NHKアカデミア」。第53回に小田凱人さん(車いすテニスプレーヤー)が登場しました。

車いすテニス界の若き天才、小田凱人(おだ ときと)選手。Google PixelのCMで有名ですね。
10代にして世界ランキング1位やグランドスラム、パラリンピック金メダルを次々と獲得してきた彼の代名詞といえば、その圧倒的な強さと、物怖じしない「ビッグマウス」です。

その堂々とした態度から、一部では「生意気だ」と言われることもあります。
しかし、私たちは彼の「言葉の表面」だけを見て、本当の凄さを見落としているのかもしれません。

あるインタビューで、小田選手は自身のメンタルについて驚くべき本音を明かしています。
「自分はメンタルが強いわけじゃない」「弱気な自分をどうコントロールするか、これはスキルの問題です」

世間が思う「生まれつき無敵のメンタルを持つ男」ではなく、実は「誰よりも弱気な自分をスキルで制御している現実主義者」。それが小田凱人というアスリートの真の姿でした。

今回は、NHKアカデミア含めて彼が語った言葉から、私たちが日常や仕事でも使える「究極のメンタルコントロール術」を紐解きます。

車いすテニス界の若き天才・小田凱人(おだ ときと)とは?

小田凱人選手のメンタル術に迫る前に、まずは彼の異次元の経歴を簡単にご紹介します。

  • 生年月日: 2006年5月8日生まれ(20歳:2026年)
  • 出身地: 愛知県一宮市
  • 所属:東海理化電機製作所
  • 主な実績:
    • 2023年:全仏オープン17歳最年少優勝(史上最年少で世界ランキング1位に)
    • 2024年:パリパラリンピック 男子シングルス 金メダル
    • 2025年:全仏オープン、ウインブルドン、全米オープン全て優勝
    • 2026年:現在も車いすテニス界のトップランカーとして世界を牽引

9歳のときに骨肉腫を発症し、左足の大部分を人工関節に置き換える。結果サッカー選手になる夢を断念。入院中にロンドンパラリンピックの国枝慎吾さんのプレー動画を見たことをきっかけに、10歳から車いすテニスを始めました。そこからわずか数年で世界の頂点へと駆け上がった、名実ともに日本スポーツ界を代表するスーパーアスリートです。


弱気になるのは当然。「強さ」ではなく「スキル」でねじ伏せる

多くの人は「緊張したり弱気になったりするのは、自分が弱いからだ」と自分を責めてしまいます。
しかし、世界トップの小田選手ですら「そりゃ、僕も弱気がよぎりましたよ」と試合中の恐怖を認めています。

彼が他の選手と違うのは、「弱気」を精神論で片付けず、コントロールすべき「技術(スキル)」として捉えている点です。

心理学でいう「課題志向型コーピング」のように、彼は不安に襲われたとき、感情に溺れるのではなく「いま、どう車いすを動かすか」「どうラケットを振るか」という具体的な技術と行動に脳のメモリを割きます
「強い心を持つ」のは難しくても、「決まった動作(スキル)を行う」ことなら誰でも練習すれば可能です。彼の大胆なプレーは、この徹底的なスキル化によって支えられています。

「失敗をすぐに受け流す」という圧倒的な認知切り替え

試合中、ミスを引きずって自滅していく選手は少なくありません。

「オリンピックには魔物が住む」とよく言われる理由は、上位入賞確実と言われた選手が落選し、ランク外だった選手が入賞する、つまり重圧に対しメンタルを維持し最高のパフォーマンスを発揮することは、トップ選手でも実はとても難しい事と言われています。


小田選手が天才的なのは、「失敗を瞬時に受け流すスキル」が異常に高いことです。

彼は失敗した瞬間、それを重い十字架にするのではなく、「ただの一過性の事象」として「ま、いっか。」と口に出して受け流します。過去のミスを脳内から瞬時に消去し、次の1ポイントに100%の意識を集中させる。この「感情の損切り」の速さこそが、マッチポイントを握られた大ピンチからでも大逆転劇を生み出す源泉なのです。

 彼が最も尊敬する車いすテニスのレジェンド国枝慎吾選手がこう語っています。

「彼はいい意味でのエゴイスト」

この言葉の意味を考えてみてはいかがでしょうか?しかしどこかで聞いたことがあるワードですね。(ブルーロック?)
やはり世界のトップを走るにはエゴイストでないとダメなんでしょうか?

なぜ彼は「ビッグマウス」であり続けるのか?

では、なぜ弱気を自覚している彼が、あえて「生意気」と捉えられかねない大言壮語を吐くのでしょうか?

それは、言葉を使って自分に「退路を断つプレッシャー」をかけるためです。
大きな目標を口にすれば、周囲からの期待も批判も膨れ上がります。普通なら押しつぶされそうな重圧ですが、彼はそのプレッシャーをあえて楽しむスタンスを取っています。

「でっかいことを言う(ビッグマウス)」という行為自体が、弱気になりそうな自分を奮い立たせ、最高のパフォーマンスを引き出すための、彼なりのメンタルハック(技術)なのです。


まとめ:メンタルは、鍛えるものではなく「上達させるもの」

小田凱人選手の生き方は、私たちに大切なことを教えてくれます。

プレッシャーに強くなるために、心を鋼のように鍛える必要はありません。

  • 弱気になる自分を受け入れ、行動(スキル)でコントロールする
  • 失敗は引きずらず、その場で受け流す

これらはすべて、テニスのサーブや仕事の資料作成と同じ「技術」です。やればやるほど上達します。

「自分はメンタルが弱い」と悩む暇があるなら、心のコントロールを「スキル」として練習してみる。小田選手の強気なビッグマウスの裏にある、理知的で合理的なメンタル術を、ぜひ私たちの日常にも取り入れてみませんか?

今回は、小田凱人選手のビックマウスの理由(メンタルコントロール術)についてご紹介しました。最後まで御覧いただきありがとうございました!

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