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日本の民間宇宙開発の未来を担う小型ロケット「カイロス」。その3号機の打ち上げが注目を集めています。
今回の記事では、3号機の最新状況と、これまでの「カイロス」が歩んできた挑戦の歴史をわかりやすく解説します。
宇宙大好きな管理者マロンが張り切ってひとつづつ追っていきます!それではどうぞ!
スペースワン株式会社(SPACE ONE)とは?
スペースワン株式会社(SPACE ONE)は、小型ロケットを用いた商業宇宙輸送サービスを提供する日本の宇宙開発企業です。キヤノン電子、IHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行の4社による共同出資で2018年に設立されました。
スペースワンの企業目標は「信頼性」「即応性」「柔軟性」「低コスト」です。
スペースワンHP https://www.space-one.co.jp
世界最短・世界最高頻度の打上げ
契約から打上げまでを「1年以内」、年間「20機以上」の打上げ体制を目指しています。
世界中の国や組織のなかで衛星打ち上げのニーズが高く、商業用としてロケットを打ち上げる事業は世界中でニーズが高まっています。スペースX(イーロンマスク)をはじめとして、世界中の国や企業が「低コスト短時間でロケットを安全確実に打ち上げる技術の確立」を競っている状況です。
専用射場「スペースポート紀伊」 https://www.space-one.co.jp/site/
和歌山県串本町および那智勝浦町に、日本初の民間ロケット専用射場を建設・運営しています。これはロケット打ち上げは墜落事故など危険が伴うため、海に近い地形で行う場合があります。JAXA(ジャクサ)(国立研究開発法人)宇宙航空研究開発機構も種子島宇宙センターが有名ですね。
まずカイロスの強みや特徴は?
「カイロス」は、日本の民間企業スペースワンが開発した、国内初の民間単独による衛星打ち上げを目指す小型ロケットです。JAXAの基幹ロケット(H3など)や、米スペースXのロケット(ファルコン9など)とは、その「役割」と「仕組み」が大きく異なります。
| 項目 | カイロス (スペースワン) | H3ロケット (JAXA/三菱重工) | ファルコン9 (スペースX) |
|---|---|---|---|
| 分類 | 民間・小型ロケット | 国家基幹・大型ロケット | 民間・中大型ロケット |
| 全長 | 約18m | 約63m | 約70m |
| 燃料タイプ | 固体燃料 (シンプル・低コスト) | 液体燃料 (高効率・大推力) | 液体燃料 (再使用可能) |
| 得意な任務 | 小型衛星の迅速な打ち上げ | 大型衛星や探査機の輸送 | 大量輸送・衛星網の構築 |
| 最大の特徴 | 「即応性」: 契約から1年以内の打ち上げを目指す | 「信頼性と自律性」: 日本の宇宙活動の柱 | 「再使用」: 1段目を着陸させ再利用することで劇的低コスト化 |
とても大事!?コスト面についての比較
カイロスは「安さ」よりも、小型衛星を「好きな時にすぐ飛ばせる」即応性を売りにしていますが、単価自体も他の国産ロケットより大幅に抑えられています。
- カイロス: 約8億円
- 小型ロケットとして極めて低価格。
- 契約から最短1年以内という「スピード感」が最大の付加価値。
- H3ロケット: 約50億円
- 従来のH-IIA(約100億円)から半減を目指して開発されました。
- 大型ロケットとしては世界的に見ても高い競争力を持っています。
- ファルコン9: 約60億〜100億円
- 機体は巨大ですが、再利用技術により大型ロケットとしては異次元の低コストを実現。
- 相乗り(ライドシェア)プランを利用すれば、小型衛星1基あたり約1.5億円 ($110万) 程度まで下がります。
マロン
そうなんです。ロケット打ち上げ費用は「めちゃ高い」のです!
カイロスロケットこれまでの経緯は?
「カイロス(KAIROS)」は、ギリシャ語で「チャンス」を意味します。同時に
Kii-based Advanced&Instant ROket System (紀伊半島から打ち上げる即時ロケット発射システム)
の頭文字を取っています。
民間企業による日本初の衛星軌道投入を目指すこのプロジェクトは、これまでに2度の大きな試練を経験しています。
1. カイロス初号機(2024年3月13日)
- 結果: 打ち上げ失敗
- 経緯: 離陸からわずか数秒後に機体が爆破。原因は、ロケットの推進力が予測をわずかに下回ったことで、自律飛行安全系が「飛行範囲を逸脱する」と判断し、自動破砕処置がとられたためでした。
2. カイロス2号機(2024年12月18日)
- 結果: 宇宙空間到達(高度110km)も、軌道投入は失敗
- 経緯: 打ち上げ自体は成功し、民間単独開発のロケットとして初めて宇宙空間に到達するという快挙を成し遂げました。しかし、打ち上げから約3分後にノズル制御の異常(センサーの誤信号)が発生し、再び飛行中断処置(自爆措置)がとられました。
カイロス3号機の打ち上げ前にトラブルで中止?
2026年3月4日11時00分、和歌山県串本町のスペースポート紀伊から打ち上げが予定されていたカイロス3号機ですが、直前で中止が発表されました。
中止の理由は?
打ち上げ直前の自動チェックにおいて、測位衛星信号(GPS等)の受信状態が不安定であったためです。これにより、安全監視システム(LSC)が作動し、自動的にカウントダウンがストップしました。
3号機の打ち上げ結果は、、、最新状況(2026年3月現在)
翌日2026年3月5日午前11時10分に再度打ち上げとなりました。
リアルタイム視聴者4万人近くが盛り上がる中、ウェザーニュースライブ中継で確認しましたが、
当初うまく打ちあがっていましたが、途中で傾きだし、視界から消えてしまいました。
カイロス2号機と同様に再び飛行中断処置(自爆措置)がとられました。
「スペースワン」によると「ミッション達成困難と判断した」との事です。
視聴者が「成功?失敗?」と結果に迷いチャットが大荒れの中、司会の女性がうまくまとめて配信は終了しました。
まとめ:3度目の失敗、そしてその先へ
- 今回の3号機は、2号機で達成した「宇宙到達」のさらに先、「衛星の軌道投入(サクセス)」を最大のミッションとしていました。
- 3号機の失敗との結果を受け、今後4号機が開発されるのか、微妙なところとなってきました。
- 同時に、衛星打ち上げロケット事業の難しさを今回も肌で感じる結果となりました。
- しかし、失敗してもあきらめず、挑み続けて欲しいと思います。日本中の皆が応援しています。
- 地元・串本町や多くのファンがクラウドファンディングなどを通じて応援を続けています。次回の打ち上げリベンジに期待しましょう!
マロン
2号機失敗から1年少しで3号機発射まで持ち込んでいます。かなりの開発スピードです!
今回は、スペースワンのカイロス3号についてご紹介しました。それでは、最後までご覧いただき、ありがとうございました!


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